囲わなくてもクリーン、囲わないからクリーン

プッシュ・プッシュ方式で短時間に世界最上級のクリーン環境を形成

はじめに

高い清浄度のクリーン環境を求めれば求めるほど、消費電力も大きくなるとお悩みではありませんか。
オープンクリーンシステム「KOACH(コーチ)」は、対向させた2つのプッシュフードから吹き出した特別な気流を中央で衝突させ、コンタミナントと一緒に外部に排出することでクリーンゾーンを形成します。スイッチを入れてから、わずか数分でクラス1の環境が形成でき、作業を開始するまでの準備運転に長い時間を必要としない省エネな装置です。お客様が抱える課題解決のヒントになれば幸いです。

機能紹介

周囲を囲ってしまうクリーンベンチに対して、KOACH(コーチ)は、作業台がある場合でも3方向がフルオープンな状態で使用できます。つまり、気流の排出ルートが多いため、作業中に発生したコンタミナントがすぐに排出できます。

左 : テーブルコーチ 中央 : スタンドコーチ 右 : フロアーコーチ(積み木方式でクリーンエリアを作る)

《 クリーン環境づくりにお困りのこんな方にオススメ! 》
 ・ クリーンルームの導入に長い工期と設置コストがかかる
 ・ 24時間稼働させることが多いため、運用のエネルギー量が膨大
 ・ 一旦停止すると清浄度を復帰させるのに長い準備運転が必要でコストがかかる
 ・ 周囲を囲うため作業性に難があり、レイアウト変更等の移設対応もしづらい

■ KOACH 基本原理
周囲を囲わずにクリーンゾーンを作り出す技術の秘密は、KOACHのプッシュフードから吹き出す気流「同一ベクトル集合流」と、その気流をぶつけ合うプッシュ・プッシュ機構にあります。「同一ベクトル集合流」は吹き出す風速と風向が全て同様に調整されている気流で、次のような特徴を持っています。
 ・ コヒーレント性が高い
 ・ 浮遊微粒子(コンタミナント)の捕捉搬送力が高い
 ・ 障害物があっても元の気流に戻りたがる「気流復元性」がある
 ・ 揺らぎがないため肌にも感じにくく、測量等にも影響がない
この気流が対向させた2つのプッシュフードから吹き出し、フード間の中央でぶつかり合うことによって、常にクリーンゾーンの外側へ向かう気流が形成されます。そうすることでクリーンゾーンの外側の空気が誘引されることを抑制し、周囲を囲うことなくクリーンゾーンを形成することが可能になりました。

■ フロアーコーチなら驚異の低消費電力
一般のクリーンルームは給気システムと排気システムの両方を必要とします。しかし、フロアーコーチは給気したプッシュ気流を衝突壁にぶつけ、コンタミナントと一緒に外部に排出することでクリーンゾーンを形成するので排気システムを必要としません。また、その高い排出力から、作業開始までの準備運転に長い時間を必要としません。そのため、フロアーコーチは従来クリーンルームの約1/3の消費電力で運用することができます。

■ 囲わなくてもスーパークリーン
従来のクリーンベンチは囲われていたので、「手だけしか入らないから作業がしづらい」「大きな装置が入らない」という問題がありました。
KOACHは、従来のクリーンベンチのように囲われていないので対象物が確認しやすく、顕微鏡などはガラス越しではなく直接のぞけます。さらに、今までのクリーンベンチでは難しかった対面作業も可能です。

■ 移設・増設可能、しかも短工期
・ フロアーコーチ、連続コーチ
KOACHは、清浄化された空気をプッシュ・プッシュでぶつけ合い排出することでクリーンゾーンを形成していますが、これをプッシュフードそれぞれの隙間でも行っています。これを「直角合流」と呼び、これにより連続コーチは横方向に好きなだけ連結することができますし、フロアーコーチはプッシュフードを重ね並べるだけで、縦・横どちらにでも拡張できます。

・ スタンドコーチ、テーブルコーチ
プッシュフードを対向させて設置するだけで、そこに高い清浄度のクリーンゾーンを形成することができるスタンドコーチは、キャスター付きで簡単に作業場所を移動することができます。卓上タイプのテーブルコーチはさらにコンパクトなので、手軽に持ち運んでクリーンゾーンを移動できます。

上段左 : フロアーコーチルームタイプ 上段中央 : テーブルコーチ 上段右 : スタンドコーチ
下段左 : フロアーコーチ 下段右 : 連続コーチ

■ 製品紹介動画 ( 3:44 )



出典 : 興研 HP

この記事に関する参考資料

カタログ : 従来デバイスとKOACHの違い_常識を超えた世界
カタログ : KOACH製品ラインナップ

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