ダクト不要のヒュームフード

ダクトレスで移動も簡単。 しかも空調ロス"ゼロ"

はじめに

ヒュームフード(ドラフトチャンバー)は実験室の定番設備ですが、稼働時間が長く設置台数も多いことからラボ全体のエネルギー使用量に大きな影響を与えています。
ダクトレスヒュームフード Captair Smart(カプトエアー スマート)は、有害物質を高性能フィルターで吸着し、クリーンエアーを実験室内に循環排気します。そのため、屋外排気による空調ロスはなく、実験室のエネルギー消費量の削減、空調ランニングコストの低減に貢献します。排気ダクトが不要でコンセント接続だけで動くため、どこにでも設置できます。お客様が抱える課題解決のヒントになれば幸いです。

機能紹介

■ エネルギー消費量を大きく削減する 「ダクトレスヒュームフード」
各種ヒュームフードの屋外排気風量の比較

ヒュームフードは1台あたりどれぐらいのエネルギーを消費するのでしょうか?
下記の条件で試算を行った結果、年間消費電力は約8,800kWhとなりました。
 ・ 一般的なヒュームフード(幅1800mm、排気風量22m3/min)を1日8時間×240日運転
 ・ 屋上に設置した排気ファン(出力0.75kW)で排気 
 ・ 外調機で冷暖房の効いた空気を排気した量と同じ分だけ給気
 ・ 電気代は31円/kWhとして算出
  (全国家庭電気製品公正取引協議会「新電気料金目安単価」より)

※ 本試算は参考値です。実際のエネルギー消費量は様々な要因によって異なります。

ダクトレスヒュームフードは、空気を室内に循環させるタイプのヒュームフードです。室外に空気を排出しないため、排気を補うための給気を行う必要がありません。上記試算に用いたヒュームフードと同じ幅の機種でも消費電力は0.22kWhで、年間消費電力は約430kWhとなります。屋外排気方式のヒュームフードと比較すると、年間消費電力を約95%も削減することが可能です。


■ 室内循環を可能にする世界最高基準の技術
化学物質を高精度に処理する特殊フィルター、万が一に備えたバックアップ機構や異常モニタリングシステムなど、安全性を高める各種機能を集約しました。これらの機能により、世界で最も厳しいフランスのAFNOR NFX 15-211:2009規格に対応しています。

・ 2連式フィルター構成が高捕集能力を実現(モジュール式モレキュラーフィルター)
モレキュラーフィルターをメイン用とバックアップ用として2層使用することでフード内の有害物質を確実に吸着し、浄化されたエアーを室内に排気します。メイン用フィルターが完全に飽和してもバックアップフィルターが排気エアーを吸着処理し、浄化されたエアーが室内に排気される構成です。

■ 移動も簡単、直ちに使用可能
従来の屋外排気方式のヒュームフードではダクトで接続されているため、移動の際には再接続の工事が必要となりますが、ダクトレスヒュームフードはキャスター付きの架台に設置することで移動が簡単にでき、常に適切な場所で安全に有害物質の取り扱い作業が行えます。設置環境を選ばず簡単に導入できるため、平成28年より義務化された「化学物質を取り扱う作業のリスクアセスメント」に対応したリスク低減措置としても有用です。また、100Vのコンセントに接続するだけで、直ちに使用が開始できます。

■ 安全性と省エネルギーを両立することが重要
省エネ性に非常に優れるダクトレスヒュームフードですが、万能ではありません。作業内容や使用薬品によってはフィルターでの除去が難しく、ダクトレスヒュームフードでは安全性が確保できない場合があります。そのような作業を行う場合は屋外排気方式のヒュームフード、決まった薬品を比較的少量扱う場面ではダクトレスヒュームフードと使い分けることで安全性と省エネルギーを両立することができます。


出典 : オリエンタル技研工業 HP

この記事に関する参考資料

カタログ : ダクトレスヒュームフード Captair Smart_201911

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