圧倒的な低ノイズ × 新開発の14ビット高分解能

今まで見逃してしまっていた信号も逃がしません

はじめに

InfiniiVision HD3シリーズ オシロスコープは、低ノイズフロントエンドと14ビットADCを搭載しており、12ビットADCの汎用オシロスコープと比べ信号分解能は4倍、ノイズフロアは1/2に抑えられているので、高い垂直軸確度で信号波形をリアルに表示できるようになるだけでなく、これまでノイズに埋もれてしまっていた微小信号も逃さず捉えます。皆さまが抱える課題解決のヒントになれば幸いです。

見逃していたものが見える 新世代のオシロスコープ

電源まわりの基板の小さな信号がノイズに埋もれてしまって、波形が全然読み取れず困っているんです。
  
 
HD3シリーズは14ビットADCを搭載しており、高分解能モードを使用すると16ビット分解能に向上させることもできます。これにより、一般的な8ビットや12ビット分解能のオシロスコープに比べ、微細な信号の変化も捉えることができるようになります。
12ビットのオシロスコープの4倍も滑らかに波形を表現できるようになるということですね!よりアナログに近い波形を観測することができそうです。
でも、分解能が高くてもノイズが大きいと今までと同じで意味がないと思うんですけど…
ご安心ください! HD3シリーズは50µVrmsの低ノイズフロアを実現しました。

これは従来モデルと比較すると1/5程度の大きさなので、今まではノイズに埋もれてしまって見えなかった微小な信号も見えるようになります。
ご覧の通り、FFTをかけてもほとんどスプリアスがありません
比べてみるとノイズが低減されているのが一目瞭然だし、スプリアスがほぼないのには驚きです!
ノイズは測定信号に重なってしまうため、測定値に誤差を与えてしまいます。オシロスコープのノイズを0にすることはできませんが、できるだけ小さく抑えることで影響を少なくすることができます。
HD3シリーズは14ビットADCと低ノイズフロアの組み合わせにより、ENOBは10.4ビット以上を実現しました。
ん? ENOBって何ですか? ADCビット数とは違うんですか?
オシロスコープの仕様において、ADCビット数と同じくらい重要なのが有効ビット数(ENOB = Effective Number of Bits)です。ADCビット数が”理想的な分解能”だとすると、ENOBは”実際の分解能”を示す指標であり、オシロスコープ内部のノイズや歪みなどの影響を考慮した上でどれだけのビット数に相当する分解能を持っているかを示した値となります。






なるほど…すなわち、ENOBの値が大きいほど実際に分解能が優れているということですね。
その通りです。だから、ADCビット数だけでなくオシロスコープのノイズの影響を加味したENOBが、より忠実に波形を再現するのに重要なんです。ちなみに、従来モデルの8ビットADCを搭載した3000G XシリーズのENOBは6.9ビットです。
波形を再現する精度が高いことは分かりました。
ちなみに、オシロスコープは波形の取りこぼしが多いと聞いたことがあるのですが、その点はいかがですか?
一般的なオシロスコープではFFT機能など、他の機能を使用すると波形更新速度が低下してしまいます。これでは、波形を取り込むことができない時間(デッドタイム)が増え、見たいはずの異常信号を捉えることができません。

一方、HD3シリーズはキーサイト独自のASICテクノロジーを搭載することで妥協のない130万波形/秒の波形更新速度を実現しました。キーサイト独自のASICはマルチタスクを得意としているため、他の機能を使用しても波形更新速度は低下しません
異常信号を表示できるのは良いのですが、デバッグをするにはその異常信号にトリガをかけないといけないですよね? それがまた難しいのですが…
ゾーン・タッチ・トリガ機能を使えば、指1本で波形を囲んで選ぶだけで簡単にトリガすることができますよ!
 
これなら面倒な設定をせずに誰でも異常信号を捉えられますね!
もっと高価なオシロスコープじゃないと…と諦めかけていたのですが、HD3シリーズなら測定できる気がします!
 
 
出典:キーサイト・テクノロジー HP
 
 

InfiniiVisionHD3シリーズを1枚にまとめました

 

 

この記事に関する参考資料

データシート : InfiniiVision HD3シリーズ_V86016172412

InfiniiVision HD3シリーズの製品詳細ページ

https://www.endokagaku.co.jp/catalog/product/keysight_infiniivision-hd3/

〇 ENDO取り扱い オシロスコープ 一覧は こちら をご覧ください。

 

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