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インキュベーションモニタリングシステム CM20

培養中の細胞の数や密度を自動計測し、データはタブレットやPCからいつでも確認できます。培養状況を確認するためにインキュベーターからサンプルを取り出す必要がなく、環境変化やコンタミネーションのリスクを抑えて培養を行えます。また、ソフトウェアのオープンベータ版として「カスタムモード」が追加可能です。詳細は機能タブをご参照ください。

メーカー

エビデント/EVIDENT

特長

ラベルフリーのまま細胞の定量データを取得

細胞を剥離・染色せずに定量データを取得

無染色(ラベルフリー)のまま、容器から細胞を剥離することなく定量的なデータを取得できます。これにより、簡単・スピーディーに細胞の増殖曲線を描くことが可能となります。

培養容器内の複数点を同時に自動でスキャン

CM20は複数の計測ポイントで培養容器を自動スキャン。1つの培養容器の全面観察はもちろん、培養プレートの複数ウェルをモニタリングすることも可能です。


作業者によるバラつきを減らし、 実験の再現性や一貫性を向上

細胞チェックの「ものさし」

従来、培養中の細胞チェックは作業者の経験に基づいて行われるため、熟練度により判断結果にバラつきが生じました。CM20は、自動計測により継続取得した画像を機械学習をベースとした画像解析技術で計測・グラフ化します。培養状況を定量値としてコンスタントに可視化して、ものさしの役割を果たすことで、細胞チェックのバラつき要因を排除し、実験の再現性や一貫性に貢献します。

培養プロセスの共有化で高い再現性を確保

細胞の培養状況を、培地・血清、容器などの諸条件とともに自動で記録することで、より詳細なデータ管理が可能です。例えば、複数拠点で共同実験を行う際にもこの情報を共有することで、安定した培養プロセス構築に向けた評価・検証を行えます。

サンプル間の培養状況の比較が容易に

異なる条件下の複数サンプルを同一プロジェクト内でモニタリングし、個々のサンプルにおける定量データの比較が可能です。培養状況は、過去の測定データとの比較や、ラボのメンバー間で効率的に共有することもでき、比較対象実験やトラブルシューティングが容易になります。


作業時間やコストを削減

タイミングを逃さず適切な継代を可能に

あらかじめ設定した値に達するとアラートを発する機能が備わっており、手間をかけずに適切な継代タイミングを知ることが可能です。適切なタイミングで継代でき、失敗を防ぎます。あらら

異常な細胞培養を早期に検出し無駄を省く

進行中の細胞培養のデータを過去のデータと簡単に比較することで、培養の異常を早期に発見することが可能となり、実験に使用できない細胞培養にかける時間や消耗品を抑えることができます。

余計な細胞培養にかかるコストを削減

培養状況の定量データを得るには、細胞を培養容器から剥離しなければならず、データを測定する回数だけ培養細胞を用意する必要がありました。CM20なら、データを得るために細胞を剥離する必要がないので、余計な細胞培養にかかる手間やコストを減らすことができます。

<機能>

用途に応じた設定が可能なカスタムモード(β版)

測定点

培養容器・ウェル内で任意の測定点を設定できます。
(右図)

フォーカス位置

測定点ごとにフォーカス位置を変更できます。

撮影時間

開始時間とインターバル時間を自由に設定できます。


多様な容器に対応するフラットなデザイン

独自開発の光学系、落射偏射照明の採用により、コンパクトかつフラットなスキャナーを実現しました。CM20に普段お使いの容器を設置するだけで、細胞培養のモニタリングが可能です。


細胞へのダメージリスクを抑制

従来、細胞の培養状況を確認するには、インキュベーターから細胞サンプルを取り出す必要がありました。この取り出し操作には温度変化やコンタミネーションのリスクが伴ううえ、取り出す際の振動は接着しかけた細胞へ悪影響を及ぼすおそれがあります。CM20なら、細胞をインキュベーターに入れたままモニタリングできるので、こうしたリスクを抑えられます。


容器全体・複数点からの計測が可能

CM20は複数点で培養容器を自動計測します。また、培養容器の全面観察はもちろん、培養プレートの複数ウェルをモニタリングすることも可能です。インキュベーターからサンプルを取り出すことなく細胞の状態を継続的に観察でき、定性的にも定量的にも細胞の培養状況を的確に捉えられます。


データ解析

コンフルエンシー、細胞カウントおよびコロニー解析データを元に時系列でグラフ化することにより、培養状況の履歴が直観的にわかります。さらにComparison機能ではこの可視化されたグラフを元に過去・現在との比較やウェル間の比較を誰にでもわかりやすく表現できます。Statistic機能では倍加時間(DT: Doubling Time)や細胞増殖率(PDL)などの細胞特性解析データも簡単に算出できるため、細胞培養プロセスの基礎データの蓄積として有用です。


IQ/OQバリデーションサービス

エビデントのサービスチームは、システムを常に最良の状態でご使用いただけるよう、さまざまなトラブルに迅速に対応いたします。IQ/OQのバリデーションサービスの提供など、エビデントはお客様のニーズをサポートしていきます。

仕様

<インキュベーションモニタリングヘッド CM20H>

使用環境 インキュベーター内 温度:37±0.3℃、湿度:0~99%
対応容器 ペトリディッシュ(90mm、100mm)
マイクロプレート(6Well、12Well)
フラスコ(T25、T75、T80、T150、T175、T225)
多層フラスコ
光学性能 撮像範囲:2.84(H)×2.13(V)mm *1画面の撮影範囲を示す
画像サイズ:1280×960
照明波長:630nm(LED)
照明方法:落射偏射照明
ケーブル長 約4.5m
滅菌耐性 オートクレーブ滅菌(容器ホルダー、スポンジゴムのみ)
UV滅菌
H₂O₂ガス滅菌
消毒耐性 過酢酸系除菌剤による消毒
アルコールによる消毒
質量 約3㎏

<インキュベーションモニタリングステーション>

使用環境 インキュベーター外 温度:10~35℃、湿度:10~80%
CM20H接続可能台数 最大4台
HDD 容量  4TB

<ソフトウェア>

ユーザ管理 ユーザ権限付与:最大13名
プロジェクト設定 プロジェクト作成:新規、再読込
培養条件入力:容器情報、各種培養情報
細胞解析条件:新規、再読込
閲覧権限:パブリック、プライベート
画像取得インターバル:選択式
解析機能 細胞解析:細胞密度、細胞数
iPS/ES細胞解析:コロニー密度、コロニー数、コロニーサイズ
解析データの統計:増殖率、倍加時間
データ閲覧 画像:全面タイリング、固定点
解析結果:グラフ表示(時系列、パッセージ単位)
データエクスポート データ出力:画像ファイル、動画ファイル*、CSVファイル *固定点のみ
レポート作成

<ソフトウェア推奨動作環境>

OS Microsoft® Windows® 10(64bit)
CPU Intel® Core™ i3(2.1GHz)以上
RAM 4GB 以上
HDD 空き容量2GB 以上
画面解像度 1366×768 以上
ブラウザー Google Chrome™

<動作確認済インキュベーター>

Thermo Fisher Scientific 51030388
Panasonic MCO-170AICUVH-PJ
株式会社 アステック SMA-165DRS

本システムと組み合わせ可能なインキュベーターの条件

  • CM20Hを設置する空間の高さが150㎜以上確保できること
  • CM20Hのケーブルを外部に取り出すことができる貫通孔(ケーブル孔)があること

注釈
このページに記載されている製品・仕様は改良等のため予告無く変更、あるいは製造を中止する事があります。ご購入に際しましては販売価格も含め、最新情報を弊社営業へご確認お願いいたします。

製品登録年月

2021-03

産業種別

  • 環境測定
  • 農業
  • 食品
  • 飲料
  • 化学製品
  • 製薬・医薬品
  • 測定・計測

測定項目または機能

  • 微小測定
  • 微小観察

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