モータ異音の特徴量抽出 - フィルタを使った再生、変動音解析事例

難しいと思われている異音の解析をシンプルに

はじめに

自動車には100個以上ものモータが使われていると言われています。パワーウィンドウや電動ミラー、ドアロック、オートスライドドア、エアコン用のファン、電動のウォーターポンプ、オイルポンプ等 あらゆる物がモータの力を借りて動いていると言っても差し支えないほどです。
物が動くとそこには何かしらの振動が発生します。その振動が大きいと空気を振動させてそれが音としてつたわります。発生した音が状況によっては、異音と認識されることがあります。先ずは異音が発生しているかどうかを確認し、その音を小さくする対策が取られます。

小野測器は、リアルタイム計測と制御技術のソリューションを提供する企業です。今回は、その中から「モータ異音の特徴量抽出 - フィルタを使った再生、変動音解析事例」をご紹介します。難しいと思われている異音の解析をシンプルに行い、特徴量の抽出に結び付ける方法です。収録した音を、フィルタを使って特定の周波数成分だけ、再生し確認することが出来ます。更に変動音解析を実行する事で特徴量を抽出する事が出来ます。変動周期が分かる事で、繰り返されている音の原因を突き止めることも可能となります。

アプリケーション内容

モータ異音解析手順(概略)

 

測定システム(概略)

・構成例

音響振動解析システム(O-Solution DS-5000) 6chFFTセット
時系列データ解析ツール(Oscope) OS-2760変動音解析パック
高機能騒音計 LA-7500 もしくは 計測用TEDSマイクロホン MI-1271M12
プリアンプ内蔵型加速度検出器 NP-3000シリーズ
※PCは別途用意の必要があります

<解析データ例>

- 周波数分析を行い、顕著なピークを観察します。
- フィルタを使って左側の山の成分を取り除くと右側の山の成分のみの音を再生することが出来ます。
- 電源ノイズなど、対策の対象としない音の成分を取り除いて聴感で異音を確認することが出来ます。

- 変動音解析を使うと横軸を周波数、縦軸を変動周波数(周期)にしてその強さを色で表現することにより音の高さと変動周期を分けて観察することが出来ます。

計測時の補足メモ

・音を収録する際に、周囲の暗騒音が大きい場合は対象物を無響箱や防音箱の中に入れるなどの対処が必要ですが、そういった対策が難しい場合は音ではなく、振動を計測することで異音を検出することが出来ます。また、加速度センサの信号を収録し音として再生することも可能です。(あくまで振動に含まれている成分なので、実際に発生している音とは差異がある事を注意する必要があります。)
・フィルタを使って再生し、異音がどの成分にあるかはっきりと分かる場合はそこから対策を検討する事も可能です。
・カタカタ、コトコトなどの擬音で表現されるような異音は音の強弱が連続して発生していることが多いです。その強弱の周期を明らかにすることにより異音の発生原因を想定することが出来ます。(例 モータの極数、ベアリングの球数、ギアの歯数、カッターの歯数 等)

 

この記事のまとめ

モータ異音の特徴量抽出 - フィルタを使った再生、変動音解析事例.pdf

 

この記事に関する参考資料

読み物emm225号_1/3OCT解析で音の変動周波数を見られないか.pdf

音響振動解析システム O-Solution DS-5000(1660_03_202104).pdf

時系列データ解析ツール Oscope/O-Chart(1419_15_ 201910).pdf

高機能騒音計 LA-7500(1643_07_202012).pdf

加振・振動・アナログ信号処理システム NP/GK(680_39_202103).pdf

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