キャリアノイズ測定―耳障り高周波音の解析事例

インバータの騒音対策

はじめに

HEV(ハイブリッド自動車)、EV(電気自動車)に使われているモータは、インバータによって駆動/制御されています。インバータが発するスイッチング信号(キャリア信号とも言われます)を起点としたノイズは、電動化の流れの中で、エンジンを使わないもしくはエンジンを駆動させる時間が短くなるために、従来目立たなかった音が聞こえてくるようになっています。高周波音が含まれているこれらの音は、人によってはとても耳障りだと感じることもあり、なるべくこういった音がインバータから放出されない様に制御や、支持方法を工夫し振動や音が伝わらないような対策がとられています。製品の性能向上のために小型・軽量化とあわせて、環境面や快適性の面から低振動・低騒音化が求められています。

小野測器は、リアルタイム計測と制御技術のソリューションを提供する企業です。今回は、その中から「キャリアノイズ測定―耳障り高周波音の解析事例」をご紹介します。

 

アプリケーション内容

HEV用インバータ構成図(イメージ)

 

測定システム(概略)

・構成例

音響振動解析システム(O-Solution DS-5000) 6chトラッキングセット
プリアンプ内蔵型加速度検出器 NP-3000シリーズ
※PCは別途用意の必要があります

<解析データ例>

- 上の図では10kHzと15kHzのキャリア周波数を中心とした次数成分が確認できます。
- 15kHzの方がレベルとしては高いことがカラースペクトルの色から観測できます。
- 5kHzにもレベルは小さいですがキャリア周波数が存在する事が確認できます。
- モータの回転に依存する振動によるトラッキングの結果(左端側)とは分布の仕方が違う事がわかります。
- 3Dグラフ(3次元表示)にすると暗振動・暗騒音に埋もれがちな特徴的な成分を浮かび上がらせて表現することが可能です。

<計測時の補足メモ>

・人間の可聴帯域(聞こえる周波数範囲)は一般的に20~20,000Hzと言われています。
 12kHz以上の帯域は人によっては聞こえない場合もあります。
・キャリア周波数は元々高く設定されていることもありますが、年々高くなる傾向にあるようです。
 マイナスの次数成分もあるため、特に高回転まで使用する際には可聴帯域に大きい音が
 分布しない様、製品開発時には留意する必要があります。

この記事のまとめ

キャリアノイズ測定―耳障り高周波音の解析事例.pdf

 

この記事に関する参考資料

読み物emm195号_トラッキング解析.pdf
音響振動解析システム O-Solution DS-5000(1660_03_202104).pdf
加振・振動・アナログ信号処理システム NP/GK(680_39_202103).pdf

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