特長

● 冷却型赤外線検出素子による優れた基本性能
InfReC H9300（Thermo HAWK）は、最も高性能な赤外線検出素子の一つである「InSb（インジウムアンチモン）」二次元センサを搭載。短波長帯の赤外線検出感度と応答速度に優れ、一般的な非冷型赤外線サーモグラフィカメラ（測定波長 8～14µm）では捉えることができない、ハイコントラスト且つ高精細な熱画像を取得することができます。
本製品は、最小1.3µmの空間分解能で温度分布を表示できる顕微レンズをご用意しているため、数100µm程度の部品でも細かな温度計測が行えます。また、収録速度も1.6kHz（640×128 画素、高速モード使用時）の高速測定が可能で、急峻な温度変化も温度分布としてとらえることができます。

• • 測定波長：1.5～5.5µm
  • 温度分解能：0.03℃以下 at 30℃ 、高速モード：0.02℃以下
  • 画素数：1280(H)×1024(V)画素、Micro Scanモード時：2560(H)×2048(V)画素

● 高解像度
1280×1024 画素のセンサ搭載。クラス最高のセンサ搭載により、高精細な熱画像を表示します。
また、マイクロスキャン機能で 2560×2048 画素に向上した熱画像を表示します。

● 高分解能
1.3µm/画素の分解能を持つ顕微鏡レンズをオプションにラインナップ。数100µm サイズの対象物もより細かな温度分布を表示します。

● 高速収録
フルフレームで180Hzの収録ができます。また、高速モードにすることにより1.6kHz（640×128画素）に向上することができ、高性能なデバイスの急峻な温度変化を熱画像でとらえることが可能です。

● 広いダイナミックレンジ
常温～高温の上昇を一度に測定可能です。デバイスの電源投入時における温度変化が大きい条件下での計測が可能です。

● 充実したトリガ機能（オプション）
外部からのパルス信号と同期した計測が可能であり、周辺設備と連動できます。また、トリガ種類は、温度、時間、任意があり、機能としては繰り返し収録やシーケンス収録等、様々なトリガ種類と収録により、お客様の要求に合わせた計測方法を提案できます。

● ロックイン計測（オプション）
微小な温度差を検知するロックイン計測のシステムを構築できます。実装基板のリーク、内部クラックの微小な温度差により検出可能です。フルフレーム時で205Hz、オプションで355Hzの高速撮影が可能です。さらに、ウィンドウイングにより、最速5000Hzの超高速撮影が可能となります。自動車のタイヤやブレーキディスクなどの回転体の温度変化や、エアバッグ爆発の瞬間などの高速現象を捉えることができます。

• • フルフレーム時：180Hz（高速モード時：622Hz）
  • ウィンドイングモード：2,601Hz（高速モード時：3343Hz）

主な仕様

機能	H9300
検出器	InSb（インジウムアンチモン）二次元センサ
測定波長	1.5～5.5µm
測定温度範囲	-10～1700℃
温度分解能	0.03℃以下 at 30℃ 高速モード 0.02℃
温度精度	±1℃（測定レンジ100℃以下）、レンジフルスケールの±1％（測定レンジ100℃以上） ※ 環境温度：23℃±10℃
検出器画素数	1280(H)×1024(V)画素、Microscanモード時：2560(H)×2048(V)画素
測定視野角	14.8°(H)×11.7°(V)（標準レンズ搭載時）
空間分解能	0.4mrad（標準レンズ搭載時）
測定距離範囲	500ｍm～∞（標準レンズ搭載時）
フレームレート	フルフレーム：180Hz（高速モード時：622Hz）、ハーフ：342Hz（高速モード時：1053Hz）、 クォーター：1622Hz（高速モード時：1615Hz）、ライン：2,601Hz（高速モード時：3343Hz）
外形寸法	241(H)×123(W)×160(D)（突起部､レンズ､グリップ含まず）
質量	4.3kg（Typ. レンズ含まず）